スペインサッカークリニック

第2回 La Metaスペインサッカークリニック in 静岡 デスポルチ が終わりました!

今回のテーマはフットサルのテクニックをサッカーへ活かすという事で、デスポルチさんのフットサルコートをお借りして開催しました!!

今回の講師はレアルマドリードU-14のスカウティングを務め、現在スペインフットサルユース1部RIVAS FSの監督ホセレです。そして通訳兼第2講師として弊社の現地スタッフ伊藤が帰国していました。

弊社のサッカークリニックの理念は参加した選手達が笑顔になるという事です。そのために指導者と参加人数の割合を考え指導者2人に対して参加人数を20人前後に制限しています。また通訳を務めるスタッフも現地で指導をしているスタッフが務める事でより理解度の高い指導を可能にしています。

今回のサッカークリニックに参加してくれた選手達は全部で120人前後でした。

日本で指導するたびに思うのは日本人の向上心と規律の良さです。どんなに小さな子でも目をみて話を聞きます。これがスペイン人だと中々そうはいきません…w

そして技術の高さには目を見張るものがあります。スペインの同年代の子に比べてもうまいと感じます。では何が違うのか?そこを今回のクリニックで学んでほしかったことでもあります。

ホセレがいつも言っている日本人とスペイン人との間で大きく違うところは「判断力」の速さです。

例えばボールをトラップした時にその違いが現れます。

スペインの子は顔を上げ味方を探す、もしくはドリブルをする。パスであればどこへするか判断します。

日本の子はまずドリブルで突っかけます、周りにフリーな選手がいるにもかかわらず。

前者はたくさんミスをします。判断が遅くて取られたり、パスミス、周りに味方がいないなど様々な要因でミスが誘発されます。しかしそれでいいのです。ミスした分選手は学びます。また練習で同じシーンを練習して学べばいいだけです。パスコースを作る、顔おあげる、フリーな選手を探す、ドリブルで抜く、など様々な選択肢の中から有効な選択をする「練習中」なのですから指導者の忍耐力はもちろん、指導力が問われるところではないでしょうか。

しかし後者は違います。ミスはしますが、最初から選択肢を持っていないのです。そして困った時にパスをする選択肢を持ちます。よく「ドリブルしろ」という指示があります。ではなぜドリブルしないといけないのでしょうか。テクニック=ドリブルだからですか?ドリブルの指導は簡単だからですか?パスはまだ早いと決めつけていませんか?

確かにドリブルできる選手は映えます。メッシやクリスティアーノ・ロナルドのようにスター扱いされるでしょうが、サッカーを理解するという意味でドリブルは選択肢の一部でしかないということです。

テクニック=パス、ドリブル、トラップ、判断力…etc

全てを教えれる指導者であるべきです。

またホセレはこんなことも言っていました。

「もっと戦術練習を早い段階で練習に取り入れるべきだ」

スペインでは小学校低学年のうちから戦術練習を取り入れます。

例えば3対3+フリーマンで3タッチのポゼッションやシュートへのアプローチなど一見複雑そうな練習も必ず取り入れます。

低学年のうちはもちろんテクニックの練習の割合が多いですが、それしかしないことはありません。テクニック、戦術、フィジカルの練習を必ず複合的になるように練習を行います。そして年齢が上がれば上がるほど戦術、フィジカルの割合が増えることになります。

なぜ低学年から始めるのか。

早く始めた方が年齢が上がった時により複雑な練習ができるからです。もちろん低学年には難しいでしょうがそれを教えるのが指導者の仕事なわけですから。

本当に彼はプロフェッショナルな指導者です。

文化も国籍も言葉も違う日本でもその指導はうまく、子供達のハートをガッチリ掴みます。

彼はこうも言います。「決してスペインの指導が良いわけではない。日本もスペインもブラジル、ドイツそれぞれに良いところがある」

今回参加してくれた選手たちにはこの指導が全てではないということをわかってもらいたいのです。

だから監督、コーチ、お父さん、お母さん、先生の話をしっかり聞き、勉強にも力を入れてがんばってもらいたいです。

最後に今回のクリニックにご協力いただいた協賛企業の皆様、会場のデスポルチ様本当にありがとうございました。